co-lab News
About co-lab / co-lab News

MR専門工房[co-factory × HoloDive] 体験記|co-lab渋谷キャスト

こんにちは。
コミュニティ・ファシリテーターの佐々木です。

AI(人工知能)やVR(仮想現実)などの先端技術が注目される昨今ですが、なかなかじっくり触れる機会というのはないかと思います。そんな中、新拠点co-lab渋谷キャストにはMR専門工房「co-factory × HoloDive」が併設されていることを、みなさまご存知でしょうか?
※MR・・・複合現実(Mixed Reality)。現実世界(Reality World)と仮想世界(Virtual World)における人の感情や触感、物や場所など、様々な情報が融合された情報環境を指す用語。

株式会社SpiralMindの技術者が研究開発を続けながら、ショールームのように開いているMR専門工房。ここは平日日中であれば一般の方でも飛び入りでVRやMRなどの先端技術を体験することができます。

「SpiralMindの技術者・開発者だけでなく、市民参加型で物事を、未来のライフスタイルを創りだしていきたい」

こうしたオープンイノベーションの思想で開かれているこの工房に訪れるとどんな体験ができるのか。本記事は、コミュニティ・ファシリテーター積森とMR専門工房を訪問した際の体験レポートです。

体験できる3つのMRデバイス

MR専門工房で体験できるデバイスは「VIVE」「HoloLens」「3Glasses」の3つ。
最初に体験させてもらったのは、HTC社の開発したVRヘッドマウントディスプレイ「VIVE」(写真)である。https://www.vive.com/jp/

VIVEは、5メートル四方の中を移動できるルームスケール(部屋サイズ)VRシステムで、VRコントローラー(写真手前)を操作し、体や手を実際に動かしながらの没入体験ができるというもの。
コントローラーは、ゲーム内で体や手の代わりとなり、ゲームの種類によってはレーザー銃にも、刀にもなる。早速、体験した。写真左が株式会社SpiralMind山田里奈氏、右がVIVE装着・体験時の筆者だ。

コントローラーは手前にある箱型のオブジェと連動しており、ヘッドマウントディスプレイ越しには箱型オブジェから溢れ出てくる帯のようなものが見えてくる。完全にバーチャルな視覚世界を体験しながら、コントローラーを通しての現実物体からの身体的フィードバックもある。バーチャルとリアルのシームレスな連動は想像以上の臨場感を体験者に与える。

次に装着させてもらったのは、Microsoft社ヘッドマウントディスプレイ「HoloLens」。

これも体感をお伝えするのが難しいのだが、ちょうどMicrosoftからの紹介動画がある。できれば見て欲しい。
https://www.youtube.com/watch?v=KXkmyhoIcGQ

VIVEもHoloLensも、「Mixed Reality(複合現実)を体験できる」という意味では共通している。ただ、「VIVE」が手や体の代わりをするコントローラーや一部の物体だけが現物世界とされ、視覚世界は基本的にバーチャル、となる一方で、「HoloLens」は「現実世界」が世界観の基礎でありつつ、そこにホログラフィックなバーチャル世界が重なる。比喩するならば、前者が眠っているときに見られる夢で、後者では、映画「マイノリティリポート」さながらの世界が広がっている。


(写真参照:https://www.microsoft.com/ja-jp/hololens/why-hololens

今回はHoloLensを用いたシューティングゲームを体験させてもらった。ゲーム内容は、現実世界の壁が突如崩れ、そこから侵入し、襲ってくるドローン型敵機を、レーザー銃と化したコントローラーで撃ち落としていくというもの。こちらは積森氏にも体験してもらった。

現実世界にいながらドローンがいつどこから襲ってくるかわからないという視覚現実が、装着・体験者に不安、楽しさ、恐れなどが混じった感情–いわゆる「スリル」–を喚起させ、MRの世界へと体験者を一気に連れ去る。現場では、積森氏の普段見られない声と身体の激しい動きが確認された。

最後に体験したのは、「3Glasses」。http://3glasses.co.uk/
詳しくはこちらを読んでいただきたい(→「海外未発売のMRデバイスが日本上陸!MR専門工房「co-factory×HoloDive」にて体験可能」http://vrinside.jp/news/co-factoryxholodive/)のだが、実はこのデバイス、現時点(2017/6/20)では日本はおろか海外でも予約受注が始まっていない。この度、SpiralMindがパートナー企業(株式会社iAX)の協力により特別に入手した最新器具なのだそう。


(写真参照:https://www.youtube.com/watch?v=rXZQWQXq6pY

実際の装着・体験感は、VIVEのそれと類似するが、3Glassesでの「バカンス先の別荘のリビングに座っている」という体験には筆者は驚いた。3Glassesの視覚世界に入ると、肩の力が抜け、波のせせらぎに身体が緩み、あっという間のリゾート体験に至ったからである。


(3Glasses体験でボーッとしてしまい、言葉を失い、うまく感想が出てこない筆者)

体験後、すぐには仕事に切り替えられない意識状態になってしまうので注意が必要だが、それでもMRが人体に与える影響力の大きさは凄まじいものである。

人々が人生や生活の上でどう豊かに過ごしていくか

最後にMR専門工房のアテンドをしてくれたSpiralMind山田氏にお話を伺った。
前職では利用者たちがアバターを通してコミュニケーションを行う仮想空間サービスを手がけていたという山田氏。SpiralMindでは、これまで仮想空間で生活してきた経験を活かし、現実と仮想現実の良いところをミックスした複合現実をつくっていきたいとのこと。

「SpiralMindは、人々が人生や生活の上でどう豊かに過ごしていくか、に着眼点を置いています。新しいエンタメとして注目されやすいものですが、そうした可能性だけでなく、MRを活用して地域問題や社会問題にどうアプローチしていったらいいか、どう人と人とのコミュニケーションを調和し大事にしていけるか、ということも考え、パートナーさんとともに事業にしていければと考えています。」

「ただ、まだ『そもそもVRがわからない』という声も多いかと思いますので、この工房は既存のものも体験してもらえる場になってもいいのかな、と。そこから一緒に考えていければと思っています。」

最先端の体験がイノベーションの萌芽となる

「この感動は体験しないとわからない」

3Glassesを外した積森氏はそう呟いた。この言葉には筆者も同意するし、今後、予測されるMRの進歩を考えると、今、こうした最先端に触れておくことは無駄ではないかと思われる。というのも、すでに昨今注目を浴びているVRやドローンなどの最先端技術の潜在的な可能性が発見され始めているのだ。

例えば、米国では白人が黒人の視覚世界をVR体験することで、人種差別意識に変化が生まれることがわかってきている。また、ドローンに関しては、アフリカなどのインフラが整っていない地域において、陸路や河川を超えるための橋の整備なしに必要な医療物資輸送や、違法採掘、密漁の発見など、社会問題を解決するポテンシャルが注目されている。これらの発見は「イノベーション」と呼ばれる技術的展開の兆候と思われる。
私たちの世界では、功利性は見出せないが人を魅きつける技術が、事後的にイノベーション、ビジネスチャンスの核となることがある。そういった意味で、一度のMR体験が、なんらかのカタチでイノベーションの萌芽となりうることもあるだろう。

——————
以上が体験レポートとなります。

co-lab渋谷キャスト併設のMR専門工房「co-factory ×HoloDive」は11:00-17:00(昼休みを除く)の間であればいつでも開設しています(営業時間は平日10:00-18:00)。もし、少しでも関心がある方、あるいは、まだVR・MRを未体験の方にはぜひ体験していただければと思います。
なお、HoloDiveご利用の際は予約が必要です。ご体験およびご相談のご希望は、3日前までに下記の予約フォームよりお申込みください。
「HoloDive ご予約ページ https://reserva.be/spiralmind

photo:積森
text:佐々木
references:
・POPULAR SCIENCE 「Can Virtual Body Swapping Help Fight Racial Prejudice?」
http://www.popsci.com/what-happens-when-you-put-white-person-black-body-virtual-reality(2017年6月23日)
・BAMP 「ドローンだけが、アフリカの「金の違法採掘」を撲滅できる理由」 https://bamp.is/interview/hasegawa01.html(2017年6月23日)

【コミュニティ・ファシリテーター:佐々木】

Posted by co-lab Staff | 11:00 | Trackback (0)

Trackback (0)

Trackback URL
http://co-lab.jp/about_colab/colab_news/26348/trackback