墨田亀沢 News
Locations / SUMIDA-KAMEZAWA / SUMIDA-KAMEZAWA News

活動報告#2 株式会社 forsisters/手紙が送れるSNS『eiffel』

co-lab墨田亀沢には様々な活動をされているメンバーさんがいらっしゃいます。その活動をインタビュー形式でご紹介していきます。

第2回目は、スマホから簡単に住所を知らない友達にも実際の手紙が送れるeiffel(エッフェル)というサービスを開発し、株式会社forsistersを設立した野田祐機さん河村拓哉さんです。
渋谷からものづくりの街・墨田に会社ごと引越し、co-lab墨田亀沢に入会されました。

このお二人は、ちょっとめずらしく4人姉妹に揉まれて育ってきたという環境にあります。そのため、社名もその家庭環境を象徴するとともに、「女性のために」という意味も込められています。お二人にサービス開発の経緯や、ベンチャーから見た下町の魅力などを語っていただきました。

聞き手:有薗悦克(co-lab墨田亀沢:re-printing/チーフ・コミュニティ・ファシリテーター)
構 成:越村光康(co-lab墨田亀沢:re-printing/コミュニティ・ファシリテーター)

有薗:アイディアの持った人と技術を持った人が出会って、新しいビジネスが生まれたら良いなと思いながらco-lab墨田亀沢を運営してきましたが、お二人とは渋谷で運命的な出会いだったと思います。なので、このインタビューを企画しました。よろしくお願いします。

野田・河村:初めてのメディアインタビューです。こちらこそよろしくお願いします。

有薗:まず最初に、会社名forsistersは、どちらがお考えになったのですか?

野田:二人で相談して決めました。共通の家庭環境から最初は4人姉妹の英語版 fourを考えていましたが、検索すると余り良い意味で使われていなかったので、女性のために、そして社会貢献を継続的にしていきたい、という意味を込めて株式会社forsistersにしました。

●手紙が送れるSNS―eiffel(エッフェル)

有薗:今のeiffel(エッフェル)のアイディアは、いつごろからお持ちだったのですか?

野田:2015年9月頃に手紙SNSのアイディアを持ちました。「あっ!面白そう」と思い、自分でつくってみようと、プログラミングをやり始めたんです。でも、フロントのデザインがわからなくて、河村君にフロントを頼みたいとお願いしました。

河村:「まあまあ、できるんじゃない。やろうよ!」ということになりました。最初は手紙を送るだけで、住所のID化という発想は無かったんです。でも「住所が無いって、すごくない!?」ということになったんです。もしこのサービスを通じて、住所データをID化することができたら、手紙だけでなく、ギフトなど様々なサービスに展開していけます。

野田:「友達同士で簡単に手紙が送れたらいいよね。面白そうだよね。」というところからの出発でしたが、どう人にこれを伝えようかと二人で悩みました。

●オトコの壁

野田祐機さん(左)と河村拓哉さん(右)

有薗:どう人に伝えるか悩んでいるとのことですが、どんなことに苦労しているのですか?

河村:最近、投資家を回って話しをしていると、手紙や贈り物のビジネス性があまり理解されないということがよくあります。グリーティングカードを買う80%が女性といわれていて、男性にはあまりピンとこないことが多いです。

野田:男性のほとんどが手紙を送らないから、顧客像や使用用途が見えない方が多いと思います。グリーティングカードが200億円の市場だと説明してもピンとこない。オンライン英会話の市場が100億円、その2倍ある市場のイメージが自分が使ってないから理解されづらい。その中で住所のID化と伝えても、「自分が使わないから、このサービスはだめだ。」みたいな前提で話が進みます。手紙や贈り物って、有っても無くてもいいようなものかもしれません。でも、その一見無意味と思われるものにお金が動いていて、市場規模がある。そして、このサービスが何を解決しようとしているか。ということが、手紙をあまり送らない男性にはなかなか理解してもらえないことがよくあります。

河村:所詮、僕たちも男目線だから、進めるにあたって男目線を排除する努力をしないとおかしくなってくる。だからなるべく女性に関わってもらうようにしています。

野田:河村家の四姉妹のフィルターがあり、野田家の四姉妹のフィルターがあります。東京育ちと佐世保育ちの姉妹フィルターにかけて、その人たちがどう使うかを良く見ています。他にも周りの女友達や上の世代や下の世代の女性にもよく意見を聞いています。女性は雑談の中から、フッと重要なことを言ってくれます。それがサービス開発のきっかけにもなっています。

●co-lab墨田亀沢とのかかわり

有薗:ここで、私たちとのかかわりについてお聞きします。最初のお会いした9月にベンチャーが集まるイベントで河村さんのプレゼンを聞きました。僕は、「この話はもっと聞きたい!」と思ってプレゼン終わってから探しましたよ。同時に、「この人たちは絶対に印刷で苦労しているはずだ!」とも思いました。(笑)

河村:はい、苦労してました。「えっ!何で分かるの?有薗さんてすごいね。」と思いましたよ。(笑)

有薗:パーティーの後、2週間後にはco-lab墨田亀沢に来て頂いて、11月には墨田に引越してこられましたよね。以前のオフィスはどちらでしたか?

野田:渋谷です。起業といったら渋谷だろうみたいな。知り合いの事務所の片隅で起業しました。

有薗:どうですか。墨田に引越してきた感想は?住んでみてどうですか?

野田:すごく住みやすいし、生活がしやすい。生活費も安い。渋谷とはぜんぜん違いますね。

河村:思ったよりも都心に近いですよね。東京駅、秋葉原にめちゃくちゃ近い。大体30分で行けますからね。それに西とはちょっと雰囲気が違う。下町の良さ、歴史を感じますね。

有薗:実はこの辺はスタートアップの人にとって恵まれた環境の場所なのに、あまり気付かれていない。

河村:カフェが少ないからなのかな。錦糸町からここまでに入りたいと思うカフェが少ない。立川では、シャッター街だったところにどんどん新しい店が入ってきて街の雰囲気がすごく良くなっている。そういう風に墨田もなればいいのにと思っています。ポテンシャルも感じるし、良い人もたくさんいる。

有薗:そのポテンシャルって、来てみないとなかなか分からないじゃないですか。だから墨田を知ってもらうためにいろいろやっていて、その一つに東京都から補助金を受けて「イッサイガッサイ東東京モノづくりHUB」事業があります。創業したい人から事業を発展させたい人までを対象に、事業の立ち上げをサポートする活動をしています。みなさんに東東京には面白い人たちがいっぱいいることを知ってもらいし、活動の拠点を持ってもらいたいたい。と思ってやっています。

●起業は大変?

有薗:ところで、起業されてから今が一番しんどい時期ではないですか?正念場というか。

野田: 12月末がピークでしたね。疲れも資金も、この先どうしようみたいなところで。サービスインの疲れも残っているし、資金は減っている。告知も打てない。どうしよう。みたいな…………。

河村:スマートフォンのサービスは遅れるし、マーケティングもできてなかった。

有薗:自分の貯めたお金をつぎ込んだ資金が減っていくときは、どんな感じでしたか?

野田:僕は平常心だったですね。以前も、お金を全部なくしたということも経験しているので、「何とかなるよ。資金繰りだけ何とかすれば乗り切れるしでしょ。」という気持ちでした。入金がないというのは不安だけど、前に進んでいることは確実だし、耐えられるだろうと思っていました。他のメンバーは不安だったと思うけど。

河村:僕から見るとその落ち着きは危機感が無くて、のんきにしか見えないんですよ。(笑)

●女性目線でサービスをレベルアップ

有薗:最後になりますが、サービスも開始されたし、これからどんな風にユーザー層を拡大していく戦略ですか?

河村:3月まではサービスを徹底してレベルアップしていきます。来た人が使ってみて、エラーが起きたりしてがっかりさせないように、「あっ!いいじゃん」と思えるサービスになるよう頑張ってみようと思います。

野田:女性は、最初は時間がかかるけど、いいと思ったらずっと使ってくれる。だけど一瞬でダメと思われたら戻ってこない。女性は目が肥えています。
特に手紙を書く女性は、相手に対して気遣いのできる人です。だから、われわれのサービスも、より丁寧にしていかなければいけない。作り手側の私たちの真剣さは、よくも悪くも伝わるものだと思っています。

河村:だから、「これはこうなの?」、「これはこうなの?」という問いに対して、全部潰していかなければいけない。そこに時間がかかるかなあという感じですね。

姉妹に囲まれて育った二人が構想した、女性のためのeiffleというサービスが、男性ばかりの墨田の印刷工場と出会い、サービスとしてスタートしました。「ものづくりの職人とクリエイターが出会い、化学反応が起きる場」を目指すco-lab墨田亀沢としては、二人の挑戦をこれからも応援していきたいと思います。

Posted by co-lab Staff | 12:31 | Trackback (0)
Keywords: News

Trackback (0)

Trackback URL
http://co-lab.jp/locations/sumida/news_sumida/25213/trackback