アートやカルチャーと社会を繋ぐ|合同会社渚と

代表の森隆一郎さんは、江東区文化センターの講座企画運営からキャリアをスタートされました。

ティアラこうとうで舞台芸術の企画制作、福島県いわき市のいわき芸術文化交流館アリオスのマーケティングマネージャー、アーツカウンシル東京のPRディレクターを経て、2018年に独立、2020年「合同会社渚と」を立ち上げました。

アートやカルチャーと社会(福祉・教育・環境など)を繋ぐ「渚」のような場を作りたい。
海でも陸でもなく、境界線が揺らぐ中間地帯〈渚〉+with〈と〉で「渚と」になり、アートと社会の新しい関係性を生み、育んでいくというメッセージが社名に込められています。

渚とさんの領域は文化事業の現場運営、制作・広報、コンサルティング、調査・研究と多岐に渡ります。今回はこれまで担当したプロジェクトを複数ご紹介いただきました!

【企画制作・広報】
・隅田川と葛飾北斎をテーマにした墨田区のアートプロジェクト「隅田川 森羅万象 墨に夢」(すみゆめ)。
 前職では森さん個人が審査員として参加し、「渚と」からは制作や広報として参加。
「隅田川を開く」をコンセプトに、アーティストの鈴木康広さんと共にファスナーの船のプロジェクトを手掛けました。

・編集長として、クリエイティブカンパニー:ロフトワークの季刊紙「LOFTWORK PAPER」を発行。
イラストと文字の紙の画像

【コンサルティング】
銀座の町会・通り会・業種業態組合・任意団体、合わせて34団体を取りまとめる、銀座エリアの最高意思決定機関「全銀座会」のG2020プロジェクト(東京オリンピック向けの文化プログラム)のアドバイザーを担当しました。
その繋がりで、アーティスト西尾美也氏の銀座でのアートプロジェクトにも協力。

銀座の路地の中でリアカーを引いてタライで洗濯をする。その洗濯物を銀座の路地や数寄屋橋公園で干す。街の中に “違和感” を持ち込む事で感覚が研ぎ澄まされていく、実験のようなプロジェクト「感覚の洗濯in銀座」に取り組みました。

【調査・研究】
・同じ川沿いの文化は似てくるもの。
それを研究し、文化政策を区ごとではなく連結させたらどうなるのか?
その研究から得た知見を行政にフィードバックする役割を大学が担うと面白いのでは?

足立区、墨田区、台東区の隅田川沿いの3区、そして東京藝術大学と共に文化政策の広域連携を考えるプロジェクト、隅田川の周囲(アラウンド)略して“アラスミ”理論編のディレクターも担いました(現在は、後継プロジェクトに携わっています)。

・不動産大手のLIFULL HOME’S総研の研究報告書「地方創生のファクターX」に論考「文化の効能–シビックプライド醸成が地方創生のカギとなる」を寄稿。

地方創生がなかなか上手くいかない別の要因を探るべく、その要因を「ファクターX」として炙り出していく。芸術や文化への投資がシビックプライドとなり、その醸成が地方創生の鍵となる事を論じた、調査報告書をまとめられました。

その他にも隔週水曜日の早朝 7:30〜8:30 に気軽な文化雑談「トーキョーアーツのれん会」をオンラインで開催中!

「市民自治」「共創」「コンヴィヴィアリティ」をテーマに活躍を続けていく合同会社渚とさん。クリエイターと社会を繋いでいく、co-labの理念にも通ずる森さんのプレゼンは、非常に勉強になりました。今後のご活動が楽しみです!

 

(co-lab代官山 コミュニティ・ファシリテーター野崎)