INTERVIEW
「ありのままの自分を生きる」ために|株式会社ARTIC 長縄美紀さん
株式会社ARTICの長縄美紀(ナガナワ ミキ)さん。
クリエイティブ・ディレクターであり、ファシリテーターであり、漫画家でもあるというめずらしい肩書きで、プレゼン会参加者も興味津々の様子です。今回はなんと、コロナワクチン2回目接種の翌日に(!)ご自宅からご登壇いただきました。
子どもの頃から絵を描くのが好きで大学では美術史を学んだ長縄さん。アーティストへの気持ちもあったものの、親御さんからの「食っていかなければ死ぬぞ!」の言葉で就職されたそうです。現実的なお話にお心当たりがある様子の方もチラホラ・・・
就職したリクルートコミュニケーションズにて、企業の採用広告の制作、企業の中で掲げるビジョンの言葉の発案、人が生き生き働くためのクリエイティブを作ったりといった仕事に従事されます。その中で、「クリエイティブを作る」ということよりも「それぞれが自分らしく働いて、それによってパフォーマンスが伸び、会社が元気になり、社会をよりよくする」というインナーコミュニケーションの分野が面白いという思いを強くされたそう。
リクルートコミュニケーションズでの組織開発や人材開発、組織づくりに関わる仕事、企業の中のインナーブランディングの仕事に長年携わられた経験を活かし、「ひとりひとりの可能性が開かれ社会がより豊かになる」ことを支援したいと独立されました。
「ひとりひとりがありのままの自分を生きる」を目的に掲げて立ち上げた株式会社ARTICは8歳の娘さんが名付けたというエピソードも。ART=作るもの、だけでなく、その人の中から湧き上がってくるもの、という長縄さんご自身のイメージも合わさり、母娘のコラボで生まれたとも言える素敵な社名です。
現在は法人向けと個人向けそれぞれの方式のワークショップ(WS)をメインに活動中。法人向けでは、組織の活性化を図る対話型組織開発WSのデザインやファシリテーションを。
個人向けでは長縄さんが質問しながらグラフィックレコーディングを行い、その人の外側の軸で話している部分を取り除き、その人の本当のあり方を探し出して次の道に進む手助けをする「じぶん旅行」というセッションや、アートを作り出すことを目的とするのではなく、アートをやるという行為を通じて創造性を開いていく「表現アートセッション」を企画するなどさまざまな方法で、現代で働く多くの人と向き合ってらっしゃいます。
やっててよかったと思う瞬間は?という参加者の質問には、「一人一人がハッと気づく瞬間。気づくと人間が変わる。やらされてやっている、ではなく自分でこの場所を選んだからここでこんなことをしていきたいと話してくれる瞬間は嬉しい」とのお答えが。
いつも飾らず自然体な長縄さんと接していると、いつの間にかこちらも「素の自分」になっているような瞬間を、普段からよく感じます。そんな長縄さんだからこそ教えられる「自分を生きる」ためのヒントがたくさんあり、そこで新たな自分を発見する人がこの先もどんどん増えていくのだろうな、と感じる発表でした。
(co-lab二子玉川 コミュニティ・ファシリテーター増山)
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