「マテリアル・ガーデン」キックオフ・イベント

KREI/co-lab西麻布が主催する素材の展示会『マテリアル・ガーデン』のキックオフ・パーティーが、去る5月10日に行われました。

素材のサンプルを並べた、いままでのライブラリーではなく、各分野の専門家がキュレーターとなり、素材の紹介はもちろん、さまざまな切り口からその応用につながる新たな視点を提示する『マテリアル・ガーデン』。

キックオフは、3組のco-labメンバーがキュレーターとなり、それぞれの個性が見える素材の並ぶ展示に仕上がりました。

“紙の仕事人”と呼ばれるco-lab渋谷メンバーの小杉博俊さんは、紙とインクの素材に焦点を当て、通常の用途以外の使い道を“邪道発想”と名付け、4種の製品例を展示しています。世界初となる技術も含まれており、更なるアイデアで目からうろこの製品が生まれることが期待され、来場された方々と熱心に話し込まれていました。

co-lab二子玉川メンバーの伊藤聡一さんは、カラーデザイナーの視点から各地で集めた素材や技術の活用を試みており、今回は山梨県の職人さんの仕事と技を紹介しています。パーティー当日は山梨県の企業の方々も来場されており、差し入れてくださったお酒を片手に、様々な方々との新しい出会いを楽しまれていた様子でした。

co-lab西麻布メンバーのNPO法人CANVASさんは、月に一度、地下のKREI SALONで『こどもだけのミュージアム – もの・素材・道具展 -』と題したこども向けワークショップを開催しています。
どこかで見たことがあるような身の回りの様々な素材を、こどもたちがアイデアとひらめきと工夫で、自分だけの作品に仕上げていくワークショップです。
今回の展示では、数十種類にも及ぶ素材と、ワークショップの様子の写真が展示されました。

今回のキックオフ・パーティーへは、関係者の方のみのご招待となりましたが、100人を超える方々が『マテリアル・ガーデン』のオープンに足を運んでくださり、キュレーターの話に耳を傾けたり、新たな出会いを楽しんでくださったりしていました。

ある企業の開発担当の方が、「技術は隠していてもしょうがない。しかし、我々の会議室でその技術を生かすアイデアは生まれないので、ここには、アイデアを求めに来た」と語られていたのが印象に残っています。

素材の新たな可能性を展示する『マテリアル・ガーデン』は、素材や技術を発信したい提供者と、素材に関するアイデアを模索する企業や個人の間を橋渡しする場でもあります。

クリエイターが集まるこのKRE/co-lab西麻布に設置されたことで、その橋渡しが活発になることも目的のひとつです。

この『マテリアル・ガーデン』に持ち寄られた素材がアイデアを注がれ、新しいカタチとなって実を結ぶ。
そんな場所に育てていけたらと思っております。

[コミュニティ・ファシリテーター:山崎]

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