REPORT
プレゼン会|Web・本・UX…多様な新メンバーが生み出すデザインとは?
2018年5月17日(木)、co-lab代官山でプレゼン会が行われました。
今年に入り2回目となる今回のプレゼン会は、1月以降に入会された新しい代官山メンバーさんの自己紹介を兼ねて4組にプレゼンを行っていただきました。
最初のプレゼンターは、元co-lab千駄ヶ谷のメンバー、(株)ゼロワンディグリーの橋本史郎さん。代官山には今年の2月に入会されました。
橋本さんは2001年に独立後、Web制作やコーディング、プログラミングを中心に活動されています。誰もが知る大手企業のサイトコーディングなども手掛ける中、業務で携わったコンテンツ作りにも興味を持ち、2年前からはWebメディアを中心にライター業も開始。さらに活動の幅を広げています。
これまでのコーディングやプログラミング業と異なり、コンテンツに関わることやライターとしての仕事をする中で、これからはもっと「自分の考えた表現」をしていきたいと、橋本さんは話します。
最近では、娘さんがこの春小学校へご入学し、学校教育の中にある疑問や不便さなどを改めて感じたそうです。橋本さん自身がそこにライターとして、コンテンツ作りとどう関われるかを考えているとのこと。今後橋本さんがどんな新しい展開を考えているか、興味津々です。
続いてのプレゼンターは、4月に入会されたtri(トリ)の若井夏澄さん・蓮尾真沙子さん。
triのお2人はエディトリアル中心のグラフィックデザイナーとしてご活動中ですが、基本はそれぞれ独立した仕事をされています。
若井さんのお仕事は基本的にはブックデザインが中心、そのほかにCD、ポスターなども手がけられています。
本に関しては、装丁から本の中のデザイン全般、必要であれば手書きの文字やイラストなど、内容やターゲットに合わせて表現方法を変えて世界観を作り込んでいるとのこと。就活生向けの書籍、着物や趣味の本など、幅広い内容をご担当されていますが、最近では、ファシリテーターも個人的に持っている素敵な海外絵本の翻訳版も手がけられました。楽しんでできたというこの仕事は、元の世界観を日本向けに落とし込む制作秘話も伺えました。
代わって蓮尾さんのお仕事もご紹介。
蓮尾さんもファッションスタイルブックやお料理本、趣味の本など様々な内容のブックデザイン、エディトリアルデザインを中心に手がけられています。本の他にも、演劇のパンフレット、ポスター、商品パッケージなど、柔らかで洗練されたデザインが特徴的です。
特に演劇のパンフレットに関しては、必要な情報を限られた素材で表現する難しい内容ですが、劇中の世界観が伝わるデザインで、観劇後の余韻を味わえるものになっていました。
triのお2人は普段は別々のお仕事をされていますが、共同で制作されることもあり、他のメンバーさんとも今後ぜひコラボレーションされることを期待しています!
3組目は、今年2月に入会の株式会社DEN DESIGN 大堀祐一さん。
大堀さんは現在UI / UXデザインが中心のサービスデザイナーとしてご活躍の中、千葉大のデザイン学科でグラフィックデザインも教えていらっしゃいます。
もともとはエディトリアルデザイナーからIT系アメリカのベンチャー企業を経て、現在のDEN DESIGNを起業されたという経歴の持ち主です。
「デザイナー」と一概にいっても、様々な角度からのデザインがありますが、中でも大堀さんのようにUXデザインに関する内容を全て担うデザイナーを、海外では「サービスデザイナー」と呼ぶそうです。サービスデザイナーは、ユーザーの課題を実際に見聞きして調査し、どのように解決していくか、クライアントと一緒に考えて解決を導くところまでを担う、広い範囲での視野と考えが必要となる仕事です。
co-labの中では特殊な業種にはなりますが、常に全く違うジャンルのユーザーやクライアントと深く関わりながら仕事をするサービスデザイナーは、他のメンバーさんのお仕事とも多方面で繋がる可能性があるように感じました。
最後のプレゼンターは、クリエイティブディレクターのDRIVE 植村啓一さん。
他のメンバーさんからも思わず「あ、知ってる!」と声が上がる業績の数々は、グラフィックによるデザインに限らず、商品開発やキャンペーン、プロモーションなど、メディアのジャンルを超えたご活躍ぶりです。
外資系の広告代理店に長く在籍されていた植村さん。2018年に独立し、DRIVE株式会社を設立と同時にco-labに参加。国内外でデザイナーとしての活動以外に、講師としてご勤務もされています。
基本はデザインやムービーなど、広告代理店と同じような仕事内容が中心とのことですが、その他にも、目的に一番合ったメディアを選び、やりたいと思う分野やアイディアにどんどん挑戦していらっしゃいます。
今回のプレゼンでは、これまでの作品をたくさんご紹介いただきましたが、中でも過去にご担当された日比谷花壇のPR・商品開発「ありがとう弁当」は、弁当箱に花を詰めてお返しのプレゼントをするという斬新なアイディアで、他のメンバーからも驚きの声や歓声が湧いていました。
業界の領域にとらわれず、メディアニュートラルな視点の持ち主の植村さんなので、これからますますのご活躍が期待されます。
多種多様な新しいメンバーが増え、さらに賑わいが増したco-lab代官山。プレゼン会後の交流会でも、プレゼン内容から話に花が咲き、新たな出会いや交流が生まれた賑やかな場となりました。
今回のプレゼン会にご登壇いただいたメンバー4組の皆さんにも、これからもっとco-labを楽しいでいただければと思います。ここからまた新たなコミュニケーションやコラボレーションが、どんどん生まれることを期待しています!
(コミュニティ・ファシリテーター:服部)