REPORT
イドバタお茶会|Fontworks×co-lab フォントがもたらすクリエイティブの可能性
2019年11月27日、co-lab代官山にて、恒例イベントのイドバタお茶会を行いました!
「イドバタお茶会」は、淹れたてコーヒーを振る舞うco-lab代官山の定例交流会「Free Coffee」を発展させたお茶会で、毎回テーマとおもてなしをご用意し、お茶とお菓子を囲んで意見や情報交換を行うco-lab的「井戸端会議」です。
今回のテーマは「文字について考える」です。
co-labメンバーにとって、クリエイション過程で欠くことのできない「フォント」という存在。今回はフォントワークスさんとのご縁で、フォントの作り手と受け手が直接コミュニケーションする機会を設けることができました。
フォントワークスは、文字を通じて新しい文化創造の担い手になることを企業理念として1993年に生まれ、2018年で創業25周年を迎えたフォントメーカーです。
業界初の年間定額制フォントサービス『LETS』をはじめ、「ちょうどいい文字を、ちょうどいい価格で」をコンセプトにしたセレクトフォントサービス『mojimo』などを提供しています。
普段はco-lab代官山メンバーの作品を展示しているco-labギャラリーですが、この日のテーマに合わせ、フォントワークスさんの見本帖をギャラリー全面に散りばめた文字の世界を演出をしました。
開始時刻を過ぎ、ギャラリーに続々とメンバーが集まってきます。皆さん見本帖を手に取りながら、互いのフォント選びやサービスの仕組みについて情報交換をしている様子。
すでにフォントワークスさんのフォントを利用しているというメンバーも多く、長時間ヒヤリングし合う場面も見受けられました。
こちらは、皆さんからとても好評だったフォントの見本帖。あらゆるフォントの一覧性があるだけでも得るものが多く非常に面白いのですが、結構な厚みがあるにも関わらず、開いたページでピタッと止まる装丁になっています。
フォントを使う立場の人を想像し尽くされた見本帖のつくり方からも、フォントワークスさんの心配りが感じ取れます。
他のメンバーが普段どのようにフォントを選んでいるのか、また作り手として、ユーザーがどのような需要を持っているのかを確認する貴重な情報交換の機会となったのではないかと思います。
同じ文章でも、その書体やサイズ・色・太さによって、伝わるイメージは全く異なります。「どのフォントを選ぶか」はメッセージを発信する上で非常に重要で、作り手と受け手とのイメージが合致した時に、よりメッセージ性の強いものになるのではないかと感じました。受け手へ「より伝わる」メッセージになる要素は、書体なのか配色なのかレイアウトなのか…追求次第で広がる可能性が、クリエイティブの面白みではないでしょうか。
現在フォントワークスさんは、バリアブルフォントについても研究や意見交換を進めているそうです。調光照明のようにデザイン内でフォントを柔軟に調整することができるバリアブルフォントは、新企画のフォントとして開発が進んでいます。
和文は「偏」があるため、調整時の重なりなど、クリアしなければならない課題も多いようですが、フォントの進化は同時にクリエイティブの可能性が広がることでもあり、今後の動向にも要注目です。
(コミュニティ・ファシリテーター:早田 )