REPORT
8年間のオマージュ。デザインへの思い|WLUFF Graphics ジュリアン・ウルフさん
2021年3月17日、co-lab代官山ではプレゼン会を開催しました!
前回に引き続きオンラインの開催となりましたが、今回は初めてランチ時間帯での実施です。
ケータリング は、co-labの近くにオープンした代官山青果店のお弁当をチョイス。
ボリュームたっぷりで色鮮やかで具沢山なお弁当は、メンバーさんから大好評でした!
今回は新規メンバーを中心に、4組にご登壇いただきました。
全4回に渡って、オンラインプレゼン会の様子をレポートします。
トップバッターは、WLUFF Graphicsのジュリアンウルフさん。
ジュリアンさんは2016年からco-lab代官山に在籍いただいており、日本で暮らした期間はおよそ8年。今年、母国のスイスへ帰国するためco-labを退会されることとなり、最後にご登壇を依頼しました。
プレゼンでは、ご自身が行った数多くのアートワークをご紹介いただきました。
見る人の目を惹くイラストのタッチや色使いのグラフィックは、co-lab内でもファンが沢山います。
代官山メンバーとも多数仕事をしていて、墨田区でスタートアップ企業を支援するサブス区墨田(※)では、代官山メンバーであるデザイナーの岩村拓也さんと共に、イラスト・構成を担当されました。
墨田区といえば、東京23区の中でも伝統行事や伝統技術をもつ歴史のある町であり、化成文化を代表する浮世絵師、葛飾北斎が生活していた町でもあります。
上記のポスターは、北斎と同じ「木版印刷」という技法で印刷をしたのだそうです。
絵師、彫師、摺師(すりし)が居て成り立つ木版印刷。
ジュリアンさんと岩村さんでデザインを構成。
co-lab墨田を運営している、サンコー印刷のレーザーカッターでデザインの版木を作成し、墨田で長年摺師を行っている伝統職人さんの手作業により、完成しました。
彫法をレーザーという現代技術に置き換えている点、伝統的な絵画のタッチにビビットな新しい色合いをミックスさせている点など、まさに新旧の融合です。
ローンチまでの間、コロナ時期と重なって一時中断したり、技法を追求したりする中で一筋縄ではいかない場面も多々あったのだとか。
ジュリアンさん自身、お子さんが生まれてからは、子どもが色の漢字を学べる本を作るなど、ライフステージの変化とともにご自身の作品もまた新たな変化を遂げています。
こちらから購入も可能です。
個人プロジェクトとして取り組んでいるyamanoteyamanoteについてもご紹介いただきました。
互いにスイス出身で、同業のデザイナー、名前も同じ、そして活動拠点が日本(!)というなんとも運命的なお二人が、東京の山手線各駅のイメージをデザイン化するこのプロジェクト。
それぞれが異なった視点で各駅1枚ずつ、ポスターを表現しています。
yamanoteプロジェクトは2016年に秋葉原駅から始まり、各駅の近くのギャラリーや飲食店、ボーリング場やシルクスクリーンの印刷屋さんなど、毎回味のある会場で、展示会を行ってきました。
ある意味「外国人だからこそ」の視点で切り取られる東京のイメージは、斬新な切り口でとても魅力的です。
ジュリアンさんは、帰国前の4月下旬に、tefu yoyogi ueharaにて自身の集大成となるエキシビジョンを行います。
期間は2021年4月23日(金)〜4月25日(日)まで。
ご興味のある方は、またとないこの機会に、ぜひ足を運んでみてください。
ジュリアンさんの新たな門出を、co-lab一同応援しております!!
次回はキーザンキーザンさんのレポートをお届けします。
(※)サブス区墨田区プロジェクト
Art Direction & Graphic Design: Takuya Iwamura & WULFF Graphics
Illustration: WULFF Graphics
Creative Direction: Takuto Kawata (Enjin Tokyo)
URL:https://subs-ku.jp/
(コミュニティファシリテーター:早田)