REPORT
プレゼン会|制約が多いからこそできるデザインの可能性がおもしろい
7/28(金)第2回プレゼン会を開催しました!今回は4組のco-labメンバーと2名のCFによる、co-lab渋谷キャスト内で初めての会となりました。
最初のプレゼンターは株式会社ミームプランニングの近藤圭介さん。
マーケットのリサーチに始まり、各地に適した店舗のセレクト、施設開業後のショップブランディング・PRまで一連の商業施設の開発コンサルをされています。
実は渋谷キャストの開発にも携わっており、数年前にキャットストリートを歩きながら歩行者のリサーチを行って頂いたこともありました。
デベロッパー側とテナント側の両方の視点からコンサルを行うミームさんのノウハウは、デザインした制作物をアウトプットする場所に迷うデザイナーさん達にとっても、心強いアドバイスになるのではないかと感じます。
店舗のロゴやパンフレットのデザイン等、是非クリエイターとご一緒したいと話す近藤さん、ここでもコラボレーションが生まれる予感です。
続いて、株式会社マバタキの木村彩人さん。デザイン、コーディング中心にWEB制作をされています。
お話頂いた「HONDA SuperGT」の案件では、7〜8万人ほど動員されるカーレースのポータルサイトの再構築を行なったそう。
HONDAの打ち出したいコンセプトとカーレースを娯楽とする観客の目線両方を反映させて、より説得力のあるコンテンツを生み出しています。
スタッフの前芝さんはロゴデザインやGUスマホアプリのイラスト等、主にデザイン分野を担当。雌雄の鳥の恋愛シミュレーションによって当たりが出るFamily Martのクーポンアプリのデザイン等、そこには柔らかな雰囲気を持つ前芝さんらしいアイデアも生かされています。
世間で様々な機械化が進む中、ロジックだけでなく、人が持つ感覚を大切にしたデザインをし続けたいと話す木村さん。9年ほど前、最初の拠点・co-lab三番町からずっとco-labで活躍してきた木村さんのデザインへの真摯な姿勢は、常に様々な業種のクリエイターと関われる環境で培われたのかもしれません。
3番目は自身の名を冠したメガネブランド「MASAHIRO MARUYAMA」を展開する丸山正宏さん。5年ほどインハウスデザイナーにてヨウジヤマモト、ジャン・ポール・ゴルチエ等世界的なファッションブランドのメガネをデザインし、今はハウスブランドとしてフリーで制作しています。
MASAHIRO MARUYAMAは “Unfinished Art”をコンセプトとして全てフリーハンドのラインで描いた、レンズとフレームの形が歪んでいるアシンメトリーなデザインが特徴です。
NIKEの写真を撮っているポートランドのフォトグラファーやご友人と作られたWEBサイトからもミニマルで洗練された丸山さんの世界観が伝わります。
“なぜメガネのデザイナーを選んだのか” 珍しい分野で活躍されている丸山さんへ多くの方が疑問に思った問いに、「メガネは本当に独特な業界。工学的な知識が必要で、自由度が少ない。でも機能性の部分も含め制約が多いからこそできるデザインの可能性が面白い」その回答にco-labクリエイター陣からも深い頷きがありました。他業種のクリエイターと関わることで新たなデザインの方向性を開拓したいと語る丸山さんの希望が、co-labの中で実現できたらいいなと思います。
最後のプレゼンター、株式会社hooopの武田さんのお仕事はグラフィックデザインです。読み物としても人に読みやすい事を目指して商業施設LUMINEのフリーペーパー等ファッション系、Oz plusなどライフスタイルマガジン、NGO団体紹介冊子等のソーシャルデザイン、高校の情報化の教科書等の育児・教育関連書籍…と幅広いジャンルのエディトリアルデザインを手がけています。
分野ごとに線引きをせず、硬い手法・柔らかい手法両側面での表現力を生かし、扱う内容ごとに適したデザインを提案していきたいと熱く語って下さった武田さん。
自社の専門分野とマッチするデザイナーを選ぶ会社が多い中、双方のデザイン手法を行き来できるデザインは、クライアントにとっても新しい価値を持つものに違いありません。
そんな武田さん、最近co-lab墨田亀沢を運営する株式会社サンコーと共同してフープの作品集を制作しました。コスト面、紙と冊子の相性等、難航することも多かったそうですが、「なぜ自分たちがこのデザインにしたいか」が制作プロセスの中でより明確になっていくのが面白かったとお話頂きました。
試行錯誤して完成した冊子は、他では滅多に見られない手すきのノゾミペーパー・手動活版印刷によるこだわりの一冊となっています。
co-labいち、コラボレーション率高いフープさんから、拠点の枠を超えた貴重なコラボ事例を聞くことができました。
プレゼン後は、ロッテ爽アイスパーティを開催。
co-lab代官山メンバー・ワンモアさんが携わっている「ロッテ爽ハッピーベンチプロジェクト」のご協力として、上を向いてハッピーになれるベンチに座りながら、和気藹々と大量の爽バニラアイスを頂きました。
今回、co-lab渋谷キャストのスタッフ、コミュニティ・ファシリテーター2名の自己紹介もさせて頂きました。普段なかなかご紹介する機会がありませんが、皆様からより親しみを持って頂くきっかけになれたらと思っています。
また、気軽に皆様のお仕事の息抜きになるような話し相手になれれば嬉しいです。引き続き、よろしくお願いします!
co-lab渋谷キャストが開業してはや4ヶ月。
すでにコラボレーションしている会員さんが多くいらっしゃいます。そんな会員さん同士の繋がりで、「co-lab渋谷キャスト」を色付けていきたいです。プレゼン会にご参加頂いた皆様、ありがとうございました!
次回、9月のプレゼン会もお楽しみに。
【コミュニティ・ファシリテーター:積森 ななみ】